2007年08月26日

差別してもいいから、メシは早く出せ

 気がついたらもう夜もかなり遅く9時過ぎだったが、独りで喰うのに、夕食を作る元気もなかった。で、なにを考えたか、ノートル・ダムの左岸側向かいのにぎやかな通りに行けば11時くらいまでレストランもやってるだろうと繰り出したのである。これがイケなかった。

 まず、メトロが工事のため電車が途中までしか行かなかった。連結のシャトルバスがあると言われたが、「フン、一駅なら歩けるさ」、と思って歩き出したものの、実は二駅分で、しかも本来なら一駅300メートルほどの区間がここに限ってはやたら遠かった。空腹でフラフラになりながら一時間以上かかって繁華街に着き、
インド料理店に
入った。

 
しかし、混んでいるせいか、なかなか給仕してもらえない。しかも、非常にサービス悪い。ウェイターにメニューにあるもの訊いても、ツッケンドンに自分で前のほうをめくって読めと言う。ところが、隣に座った白人フランス人夫婦には、同じ質問をされても、懇切丁寧、笑顔さえ浮かべて親切なのだ。なにより、こっちにはサーブが遅くて粗雑。たかが一番シンプルな定食を喰うのに、一時間かかった。あっちにはフロア主任さえ「なにか足りないものがございますか」ときた。これは、無愛想の域を超えて、明らかに差別である。おまけに、最後に1
ユーロのお釣りを「自分で取りに行け」ときた上、ご丁寧に超細かい小銭で渡された。

 
差別してもいいから、メシは早く出せよ。
バカ者が。
  たしかに、オレは見てくれの悪いアジア人かもしれんが、おまえらプロフェッショナルだろ。こっちがいるのがイヤだったら、早く喰わせておん出せばいいだろに。

 
 インド人が別のアジア人を差別し、白人にオベッカを使う――。最近では、差別する者には怒りを通り越して哀れに感じることの方が多い。なにを考えているのだろう、人間ってどこまでバカなのだろうか。まあ、だから災害(人災)も戦争も起こるんだろうが……。

 いや、差別の場合は違う。目の前に自ら「選べる行動」の選択肢がちゃんとあるのだ。そのとき、相手にどんなメッセージを送ることになるか、自分が同じ立場になったらどう感じるかと、思う瞬間があるのだ。それは「過失」とは違う。差別する者を見ると、情けなくてボコボコニしてやりたいほどだ。もちろん、そんなことしたらやつらと同じになるから、やらないが。

 5区のサン・ミッシェル駅の近く、Harpe通りにあるインド料理屋だ。
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2007年08月25日

クローザー谷間の年?

 これは、まあグチのようなものである。
 
今年のアメリカの大リーグ野球のお話。Bostonレッドソックスのガニエは言わずもがな(ああ!)、いわゆる有名クローザー(日本で言う「ストッパー」)の調子が悪い。メッツのワグナー、パドレスのホフマン、ブレーブスのヴィックマンなどなど。ヤンキースのリベラも、今年はおかしい。 

 かれらは、優れた選手として確固たる地位を築いていて、もう長年この業界に君臨する名プレーヤー(そして高給取り)。それだけに、かなり歳をくってもいる。そろそろ限界か、と思わせる登板を目にする。一昨日のメッツ対パドレス戦では、ワグナーが9回に打たれて逆転され、その裏に出てきたパドレスのホフマンも仲良く同点にされている。しかも、ホフマンは、ランナー1塁2塁、決してランナーを進塁させてはいけない場面で、自分の不注意から盗塁されている。

 
若いクローザーは、マリナーズのプッツ、レッドソックスのパペルボーンなどがいて有望ではあるけれど、「クローザーとして確固たる地位を築いた」というにはいま一歩だ。

 
上の有名クローザーは、9回のここぞという場面出でてくるが、それは彼らの契約にあるからである。一たびそういう契約をしてしまうと、他に可能性のあるイキの良いピッチャーがいても、監督は最終回には使えない。クローザーが打たれれば、非難されるのはクローザーばかりでないし、監督も辛いところだ。

 
……と、こんなことをあるところに書いたら、アトランタ・ブレーブスのヴィックマンがクビになったというニュース記事が。縁起悪いのお。しかし、かれもそろそろピークを過ぎた頃だし仕方がないか。もちろん、ボストンを辞めた後に再活躍したゴードンみたいに復活して欲しい。

Wickman designated for assignment
http://boston.redsox.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20070824&content_id=2167614&vkey=news_mlb&fext=.jsp&c_id=mlb

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2007年08月21日

フランスの夏の労働者

 窓を開けたら、突然、なんと、ベランダに男が座っていた。

 おっさんが座って作業していて、その彼と目が合った。どぎもを抜かれたが、平静を装って「ボンジュール」というと、「ボンジュール、ムッシュー」と顔を上げて言った――。

 

 このアパートは、ここ何ヶ月か、足場を組んで外壁のペンキを塗りなおしている。その作業の男だった。そういえば、昨日も、家で仕事をしていると、窓の外でイスラムの歌(?)が聞こえた。こうした力仕事の労働者は、この国ではたいていアフリカ・イスラム系なのだ。彼らが聴いているラジオから流れる曲もイスラム系(?)。ペンキを塗りながら(なんと!)ケータイで話す言葉もそちら系。お互いに話す言葉も、もちろん、フランス語ではない。


 さて、目があったおっさんのその瞳が、ほんとに灰褐色だった。女だったらフラッとするくらい、深く澄んだ褐色なのだ。混血なのか。

 
挨拶を終え、「長くかかりますね」と言うと、おっさんは、「ああ、なかなか終わらないよ」と応えた。
「バカンスは取らないんですか」
「いやあ、これじゃ、しばらくは無理だね」と笑った。
 パリは夏のあいだバカンスでガラガラになるが、その夏にこの時ぞとばかり、スーパーなどの店や地下鉄の駅は改築をしたりする。そこで働くのはこうした移民系の人々である。

 
しかし、7月の末に終わる予定だったこの作業、もう8月も終わるのに、いっこうに終わる気配がない。さすが、フランスである。雨が降ると足場が危険になるので作業を中止しなくてはならなかったりするのだが、それにしても遅いのは、ケータイで話したりの“ナガラ仕事”があるように、日本では考えられない非能率さのためだろうな。

 
フランスにくる時、日本の業者に引越しを頼んだ。その業者がパリの宅に荷物を届けてくれた時、フランス人を使っていたので、「フランス人の仕事振りはどうですか」と訊いたことがある。
「こっちの人は、できなくても『できないものはしょうがないじゃないか。どうしろというんだ』という発想なんで」と苦笑いした。
 フランスで人に仕事を頼んだら、もう運を天に任せるつもりでなくては……と、この国に暮らすコツがやっと飲み込めてきたような気がする。
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2007年08月11日

日本の食料自給率、40%割る

実は、日本の食料自給率が低いとは思ってはいたものの、そこまで低いとは知りませんでした。これはちょっと危機的な数字ではないかと思うんですが。

日本て、目の前の新しいもの(工業製品とか衣類とか)にはすぐ飛びつくけど、こういういわば国民の“食生活のインフレ”に対する長期的な視点は、まるでないように思うなあ。なんかフワフワしていて、どうしても、パリのマドレーヌあたりのブランド街を手提げ袋をたくさん提げて歩く日本女性を連想してしまう。

(記事の最後にあるように)農業大国である(食料自給率でもある)フランスから見ると、「大丈夫かね」と思ってしまうのです。フランス女の「ファッション投資のシビアさ」「財布の紐のかたさ」については、またいずれ。

食料自給率:日本、13年ぶり40%割れ 06年度

農林水産省が10日発表した06年度の食料自給率は、カロリーベースで前年度比1ポイント低下の39%となった。40%の大台を割ったのは、コメの凶作で37%に落ちた93年度以来13年ぶりで、“平時”では初めて。世界の食料需給が逼迫(ひっぱく)する中で、政府は安定供給の方策の練り直しを迫られる。

 98〜05年度は8年連続で40%だった。06年度に低下したのは、日照不足、集中豪雨などの天候不順でてんさい、果実、いも類の生産が減ったことや、コメの消費が減ったことが原因。生産額ベースの自給率も1ポイント低下し68%だった。

 主な品目の自給率(カロリーベース)は、コメ94%、畜産物16%、油脂類4%、小麦13%、砂糖類32%、魚介類59%、野菜76%など。


 政府は食料・農業・農村基本計画で15年度に自給率を45%まで引き上げる目標を掲げている。しかし、横ばいから反転せず再び低下に向かったことで、目標達成は厳しさを増した。岡島正明総合食料局長は会見で「危機感を持っている。自給率に大きく影響を与えるコメ、飼料作物、油脂、野菜に対策を集中する必要がある」と述べた。


 主要国の自給率は▽米国128%▽フランス122%▽英国70%(いずれも03年)など。06年度も日本は先進国中最低水準だったとみられる。【位川一郎】

毎日新聞 2007年8月10日 15時14分 (最終更新時間 8月10日 19時10分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070810k0000e020094000c.html
(参考)
http://www.asahi.com/food/news/TKY200708100323.html

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2007年08月10日

グルジアに不発ミサイルが着弾

一昨夜深夜、テレビのEuroNewsで、グルジアに不発ミサイルが着弾したというニュースをやっていた(しかもグルジアからの映像つき)。グルジアはロシアを非難し、ロシア側はもちろん関与を否定している。

EuroNewsはそれ以上立ち入ったコメントをしないのだが(あたりまえか)、これは厄介な火種になりそうな気配だ。と思い、日本のメディアをインターネットで覗いたが、どこにも「ミサイル」のミの字も見当たらない。日本が海外の事件に(よほどの大事件でもない限り)、見向きもしないのは、今に始まったことではないけれど。

まったくなあ、と思いつつ、この件に詳しいあのフリージャーナリスト常岡さんのサイトを覗いたら、(やっぱり?)案の定、日本のメディアの能天気ぶりを嘆いていらした。
http://www2.diary.ne.jp/user/61383/ 

EuroNewsでは、こうしたことをすぐ取り上げる。ヨーロッパの事件だからではあるが、世界のニュースでも“飛びつき”はきわめて早いように思う。日本って、マツザカやベッカムやブリトニーの“ニュース”だと、すぐ伝えるのにのお……。
なんなんですかね、この巨大なギャップ?だれか教えてください!
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2007年08月01日

アパート「水漏れ初体験」顛末記

前回のブログ日記アップ後、突然アクセス数がぼう大に増えた。ゴッホ効果であろうか。

さて、毎日歩き回る東欧旅行(ウィーン、プラハ、ブダペスト辺り)から帰った。毎日、朝から晩まで街の中を歩き回り
(ビンボー旅行なので歩きと公共交通機関が頼り)、見たい美術館に目星を付けておいて、その中でまたひたすら絵を見て周るという旅行。

足の裏にマメができるほど歩くのは、自分の「なんでも見てやろう」的な好奇心のなせるワザだからしかたがないが、これでは、ノンビリするのが目的のフランスバカンスからはほど遠いのである。とくに、行く直前に買った靴が合わなくて(買うかね普通)、歩いているうちに出血してくるし、まるで拷問のよう。まったく「休暇」なのか「修行」なのか、これじゃあわからん。

旅行の話はいずれアップするかもしれないが、実は、旅行中というより、出発前にかなりの無理をしたのだった。それにはワケがあった。出発前日に仕事の締め切りがあった。根を詰めて夜通し仕事をしていたその直前3日前に、なんと、アパート中が水漏れで停電したのだ。おかげで、出発の前夜、いや早朝まで、分を争う慌ただしさだった。

旅行の直前にアパートが水漏れ――あまりにクラシカルで、ほとんど誰にも信じてもらえないのだが、その顛末記を「酔眼妄語」にアップしているので、ぜひ読んで欲しい。パリジェンヌ特有と思われる、その許しがたい振る舞いを目撃することにもなったのである。キレイな顔の下に隠された、無責任で、ごう慢なパリジェンヌ……。

アパート「水漏れ初体験」顛末記

http://blog.livedoor.jp/mougo/archives/51068157.html

posted by ろじ at 00:00| パリ | フランス・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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