2007年11月21日

アメリカでリス受難?

 こんな記事を発見。リスも喰うのか。たしかに、アメリカは地区によってはリスが多いがなあ。
 写真のリスの必死な表情が、こころを動かす。

 昔、アメリカに住んでいたとき“友達”だったあの野生リス、イジローは大丈夫だろうか。イジローについての、むかし書いたブログはこれ。
「リス物語」
http://dokugo.seesaa.net/article/1812394.html
「日々のことなど」
http://dokugo.seesaa.net/article/1812472.html


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2007年11月20日

ストの中のオペラ(改)

 実は、先週の土曜日にオペラに行った。パリでも大変な人気の『トスカ』で、チケットを手に入れるのは容易ではない。半年以上も前に苦労して、チケット発売と同時に手に入れたのだ(だから、先日、11月のアタマに、日本からの知人が簡単にチケットが買えたのは信じられなかった)。

 さて当日、楽しみにしてバスティーユ広場わきのオペラ座に入ると、入り口で、男性が「今日は、装飾なしです(sans decoration, OK?)」と言った。「ん?」と思ったら、身なり正しい女性が近づいてきて、紙一枚を示しながら、申しわけなさそうな表情で、「すみませんが、今日はストで舞台がついていません」と言う。

 「舞台」がないというは、正確にいうと、舞台芸術の者たちがストで、歌い手もオケもいてオペラはやることはやるが、今回は何もないステージの上で歌うだけだということである。実は、これ、気になっていたので前の晩にオペラ座のサイトをチェックし、知っていた。で、驚きはしなかった。サイトを見たときは、もちろん驚いたが、逆に、こんな貴重な経験も2度とあるまい、と思ったから、かえって興味津々であった。

 知っていたから、「ええ、そうですか」とだけ言うと、お詫びにオペラのDVDを後ほどくれるという。日をあらためて、売店でチケットの半券と交換してくれるというのだ。フランス人にしては、なかなか粋な計らいではなかろうか。

 会場に入って見ると、ここまで来るのが容易ではないからか、空席が目立つ。ドンチョウの飾りもない。幕は最初から開いていて、黒々とした舞台が見えるばかりだ。

 始まると同時に照明がつくだけである。歌い手は衣装を着ているが、本当になにもない真っ黒な舞台である。しかし、その分、歌手の声だけが勝負であったと思う。歌手たちもそう感じていたのだろう。歌い手の真剣さと誠意と情熱が感じられる、心のこもったすばらしい“舞台”であった。やっとの思いで会場に来た観客たちも、みな同じ気持ちであったようだ。

 とくにソプラノの女性が、群を抜いてよかった。実に美しい、よく通る声で、主人公の女としての愛、やさしさ、もろさ、愛着、苦悩、あせり、怒りといった心理の細かなヒダをていねいに、そしてさらに、舞台芸術がないことを一生懸命に補おうかとするように、伝えようとするのが感じられた。黒い舞台を背景に、物語というツタに咲いた鮮やかな華のようであった。

 舞台芸術がないことで、かえって「人の声の美しさ」を体験できる夕べとなった。一生、記憶に残るオペラであった。
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2007年11月19日

スト続く……

 11月13日(火)の夜8時から始まったストも、すでに一週間。

 郊外からの通勤客は、高速郊外電車(RER)が完全に止まっているので、車で通勤しているが、郊外からパリにつながる道路は、すでに朝6時の段階で300キロの渋滞だという。5時に起きてパリに向かっても、市内に入る交差点(ロータリー)の手前で、大渋滞にひっかかる。そうしたロータリーで、1時間半のあいだ動けなかった、と嘆いているドライバーのインタビューなどがニュースに出る。

 ただ、メトロの客は、やや慣れ始めたようだ。

 今日、夕方に乗ってした観察では、混み合ったメトロの中でも、たがいにわずかばかりの空間を譲る人々や、車内の奥から降りようとする者がいると、声を上げて「まだ、降りる客がいる」と叫んでやる人もいた。

 こういうのを見ると、フランス人って、根は、本来礼儀正しく、思いやりに溢れている人たちだなと思えてくる。実際、フランス人は、アメリカでも日本でも感じなかった資質、パーセブティブ(他人への感受性が高い)というのが際立っているように思う。が、それについてはまた書こう。

 さて、今日、聞いた話。
 ある女性が、このストの中、30分ほど離れたところでの会議に出ることになった。もちろん、本来なら乗れるメトロは動いていない。道路も、ふだんの何倍以上もの数の車で溢れ帰り、タクシーなぞに乗ったら何時間かかるか知れたものではない(実際、ふだんなら車で15分の距離に1時間半かかった、という話を聞いた)。

 そこで、彼女はいろいろ調べたあげく、バイクの後ろに乗せて目的地まで運んでくれるサービスを見つけた。ドア・トゥ・ドアの市内の移動で、20ユーロ。背に腹は代えられないし、まあ、値段も悪くはないだろうと、頼んだそうである。

 バイクの後ろに乗りながら、運転手と雑談していて言われたという。

        ふだんの仕事は、国鉄の職員。いまは、
       ストなので、こうやって稼いでいると……。

なんか違うだろ。
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2007年11月16日

ストの「情報」

 一昨日書いたように、このストでは、メトロの運行状況を、現在進行形で知ることができるようになっている。

 フランスの国鉄にあたるSNCFのウェブサイトでも、メトロやバスを運行するRATP社のウェブサイトでも、現時点でどの機関がどのくらいの頻度で運行されているかを、教えてくれる。

 さらには、誰が作ったのか、

「スト.オルグ(Greves.org)」
http://www.greves.org/pages/home.php
などというサイトもあって、ほとんどすべての交通機関の運行状況や、政府との交渉状況に関するニュースさえも載っている。


 ただ、こうしたサイトで判る交通機関の運行状況と、実際の運行状況では微妙な違いがある。たとえば、サイトで「○番線は、10分に1本の割合で運行」と出ていても、実際は「15分に1本の割合」だったり、「20分に1本の割合」だったりするのである。当然、こうしたことは利用客のストレスをさらに高めることになる(SNCFやRATP社のウェブサイトは、特にこれが、はなはだしいようだ)。

 テレビで知らされる「運行状況」は、さらに現実とかけ離れている。交通機関の情報はテレビのニュースや、ニュース専門チャンネルの画面の下にテロップで流されている。テレビの場合、こうした情報は、翌日やその日の「予測」であることが多いようで、したがって、スト当事者が事情をさらに悪化させることはありうるのだが、ほとんどの場合、あまりに違いすぎるようだ。テロップで「20分に1本」と出ていても、実際はほとんど走っていないこともあったと記憶する。

 こうした「情報の齟齬(そご)」を、サルコジ大統領の戦略とするうがった見方もあるようだ。テレビを見て、ホッとして駅に行ってみればストはほとんど改善されていない、そこで利用者(=国民)のイライラはさらに募り、SNCFやRATP社に対する反対の意識を強くする。テレビの3大チャンネル、AT1、AT2、AT3どれも、直接的・間接的にサルコジの息のかかったテレビ局だ……。

 仮に、それがサルコジ大統領のしていることではないにしても、結果的に、彼に有利に働いているようだ。
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2007年11月15日

ボージョレー・ヌーボー解禁

 ボージョレー・ヌーボーの季節である。「ボージョレー・ヌーボー」と聞いても、フランス人は、別に大騒ぎもしない。たいていが、「フン、またその時期か」てなもんである。

 さて、ふだんは、そんな“お祭り騒ぎ”には便乗しないのだが。

 昼、サンドイッチを買って通りを歩いていると、時どき行くレストラン「ナターシャ」(ちょっと小太りの娘さんの名前らしい)に、
  「ボージョレー・ヌーボーが来ました!(Baujolais Nouveau est Arrive!)」
の張り紙。そのレストランは、昨日、行ったばかりだし、ちょっと割高なので行くのは週に一回と決めている。しかも、前菜がブッフェ形式になっているこの店では、旨くてかなり喰ってしまうのだ。腹はそれほどすいてもいない。

 が、こんな機会が何回もあるわけでなし、メインディッシュだけ頼めば、それほどデカイ昼食にもならんだろう。とかってに自分を説得して、方針転換。

 ここのお上さんはとても親切だ。こちらを、なにか立派な紳士かなんかと勘違いしてるらしく、入って行くと、驚いたように飛び上がってあわてて対応してくれる。それをいいことにこちらは上質な客然としているのだが、ひとたびフランス語を話せばお里は知れる。

 しかし、こっちのワケの分らないフランス語を辛抱強く聞いてくれ、意味不明なことを言ってもジーッと考えて理解してくれる。ご本人も、フランス語に訛りがある。もしかしたら、もと移民なのかもしれん。あ、レストランの「ナターシャ」という名前は、このお上さんのかも。そういえば、ダンナらしいシェフもロシア人っぽい。ロシアから苦労して移住し・・・、そんな想像をたくましくしてみる。

 肝心のボージョレー・ヌーボーの方だが、まあ、それほど美味しいものではないが、いい記念でした。その夜、日本でボージョレー・ヌーボーを風呂に使うというニュースを読んで、いつまでバブル気分でいるのだろうか、とちょっと情けなくなった。

posted by ろじ at 22:49| パリ ☀| フランス・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月14日

スト体験

(やっと時間ができたので、また過去日記)
 ついに、このストを生身で体験することになった。

 といっても、メトロで人ごみにもまれたくらいであるが。夕方の通勤帰宅時、用があってメトロ1番線に乗ることになった。

 1番線というのはパリで最初にできたメトロで、そのためか、パリのド真ん中を、凱旋門、シャンゼリゼ、ルーブル美術館、バスティーユ広場など主要な地点を通って走っている。今回のストでは、無人で走っている(したがって仕事ボイコットの影響がない)14番線を除いて、唯一、影響が少ない線で、このストの最中でも10分に1本の割合で走っていた。

 今回のストでは、ウェブサイトで各線の「運休」「停止」が分るようになっている。だが、実際に駅に行ってみると知らされたように走っていることは少なく、人々は、イライラを募らせ始めている。

 それでなくとも、ストレスのかかる何日かである。定期的に走るのが予測できるこの1番線へ、遠く歩いてでもやって来て乗ろうとするから、本数が少なくなって混むのに輪をかけて混んでいるらしい。

 いつもの駅で乗ろうとすると、車内で人々の間に挟まった男が、手を伸ばして、手すりを掴もうとしている。そこに無理やり入ろうとした。言っておくが、この程度の混み具合は、東京でなら、屁でもない。

 すると、男は「痛たたたぁーー、手が曲がってしまうじゃないか」と悲鳴を上げた。しょせん立すいの余地もない車内だ。手すりなぞ掴まなくたって、倒れやしない。しかし、これまでの習慣なのか、手すりに掴まないと落ち着かないらしい。大声を出してこっちを睨んだ男の下で、女性が困ったように、「注意しないとダメですよ」と、私に小声で言った。

 いくつか駅を過ぎるにつれて、車内の奥に押し込まれていく。しかし、くだんの男は、常にどこかの手すりにつかまらないと不安らしい。しかも、人々がどんどん乗ってくると
  「もうやめろ、こんなのクレージーだ」
と叫ぶのである。
 それを聞いて、何人かが、呆れたように顔を見合わせる。その表情が、「この混み具合で、どうしろって言うんだ」と言ってるようでもある。

 凱旋門でも、ルーブル美術館でも、ホームは人で溢れている。電車内の人々は、それを見るたびに、深いタメ息をはく。一方、ホームの人々は、やって来た電車の混み具合を見て、ほとんどが乗るのをあきらめている。

 走るあいだ、この男は指をかんでいる。その指を見ると、あちこちに裂傷に近いかなりの数のキズがあった。この男は、ストレスがたまるとこうして指をかむのだろう。してみると、このストは、かなり堪えているらしい。

 やがて、目的地についても、わたしは、なかなか降りることができなかった。出口付近の人が、いったん降りて譲るということができないからである。いったん降りたらもう再び乗れないんではないか、とでも恐れているように見える。
 
 降りると、汗びっしょりであった。だが、飄然として歩く。
 日本人をナメてはいけない。
posted by ろじ at 00:00| パリ ☁| フランス・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月13日

またスト――国民は支持せずという報道

 今回の鉄道や地下鉄の労働者ストは、年金加入期間を37年半から40年にされるのにその労働者が反対しているものだ。それに関連して、ある人から聞いた話。
 
 2週間ほど前のストの時のこと。
 ある人が郊外から車で出勤した。その途中、寒空の中、バス停で待っているフランス人女性を乗せてやった。道々、その女性と話をした。彼女の母親は、もう長年、ずっと学校の食堂で食事を作って働き続けている。毎日、一日中、座る暇もなく立ちづめで働くキツイ仕事だという。年金は、もちろん「特別年金制度」ではなく、支払いは40年だ。しかし、彼女は仕事があるだけまだマシだ、と文句も言わないという……。

 また、12年前、公共交通機関が大きなストを行ったとき、それはかなり寒い冬だったが、そのスト中、寒空でバス停で待っていた2人の老人が死んだという。

 さて、今年2回目のこのスト、報道(フィガロ紙)によれば、国民の68%は今回のストで「スト側の要求をのむべきでない」と思っているという。メディアの多くがサルコジに抑えられてることを考えても(フィガロ紙は、もちろんサルコジ寄り)、これは大きく外れてはいないと思う。

 もちろん、状況が変わったのだろう。労働者側は以前とほとんど同じ要求をしているのだから(大学関係者が同調するという事態はあるが)、NHKや朝日的な表現をすれば、「今回のストを取り巻く状況が変わった」のである。もちろん、スト側の戦略がマズかった可能性はあるが、新聞を詳細に追ってないのでわからない。

Les Français toujours opposés à la grève
Selon une enquête OpinionWay pour Le Figaro et LCI, 7 Français sur 10 souhaitent que le gouvernement ne cède pas aux revendications des syndicats.

Le sentiment d’hostilité à l’égard de la grève qui commence ce soir dans les transports en commun ne se modifie pas, selon notre enquête OpinionWay. 68% des Français «n’approuvent pas» les revendications des salariés de la SNCF, de la RATP, d’EDF et de GDF., contre 31% (-1 par rapport à notre précédente enquête les 19 et 20 octobre).

http://www.lefigaro.fr/politique/2007/11/13/01002-20071113ARTFIG00232-les-francais-toujours-opposes-a-la-greve.php
posted by ろじ at 23:03| パリ ☔| フランス・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月01日

スト、オペラにも

 日本から来ている知り合いが、オペラのチケットを手に入れた。このスト、いまだに長引いていて(メトロなどの公共交通機関は動き出したが、正常化には時間がかかっている)、しかも、たしかオペラ関係者も巻き込んでいるはずだが、と思ったが、ふだん絶対に簡単には買えない『トスカ』のチケットを手に入れて、昨日の夕方、興奮して電話をしてきた。

     「いやあ、とても嬉しいな。で、今夜は、そのオペラに行くことにした
     んで、メシは明日にしよう。これから少し休んで、今夜に備えるから」

 オペラ座のチケット売り場に行ったら、難なく買えたという。ふーん、そんなこともあるのか、と感心した。

 しかし、今朝、電話がかかってきて言うには、その夜、オペラは中止になった。行ってみたら「予告どおり中止」の張り紙がしてあって、閉まっているだけだったという。

 それにしても、その夜のオペラが中止なのは判っていただろうに、チケット売るかね?
 さすが、フランス人。
posted by ろじ at 00:00| パリ ☀| フランス・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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