2008年02月28日

あれこれ

 土曜日にあるお宅に夕食に呼ばれたのがだ、そのお宅がスタイリッシュである上に、エッフェル塔が目の前。12時を過ぎて、そこからわがボロ屋に戻り、「これは、元に戻ったシンデレラ、いや男だからシンデレロ(男性変化形?)の気分です」、と御礼メールを打ったら、みょうに受けた。

 昨日あたりから、ぐっと暖かくなった。冬のコートで外を歩くと、軽い汗をかく。街の花屋には、色とりどりの花が増えた。これまであったバラに、さまざまな原色のチューリップが加わった。

 テレビのニュースは、コソボ独立関係は嘘だったように消え、トルコの「侵攻」を報じている。もちろん、コソボの民族対立以上の大事件に隠れたのだ。
 国内関係では、昼食時にリベラシオン紙を見たら、パリの舞台俳優たちが集会だか何かをしたそうな。サルコジが、舞台芸術にまで口を挟もうとしているのに抗議したようなことがかいてあった。

 アメリカのアカデミー賞の主要受賞者がみなヨーロッパ人、というのも面白い。この傾向は強くなる一方じゃないのかな。アメリカ(思春期)文化では滋味のある役者は育たんということか。
 男性は、二人とも、力量があって好きな役者です。ダニエル・デイ=ルイスは『マイ・レフト・フット』以来のファン。最近は役者業を中止して靴職人をやっているというのも、わたし好みです。一度ご覧あれ。
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2008年02月27日

日本人の名前観

 パリの店などで、マカロンが抹茶が入っているので「MAIKO」と名づけられてたり、生姜が入ったスムージーなので「ASIAN」と呼んだりするのを目にする。これはまあ、罪がない。

 最近の日本人の若い夫婦の考えていることは、皆目わからんと思うことしきりなのだが。その最たるものに、彼らが自分の子供につける名前というのがある。むかし「悪魔」という名前を役所が受け取るとか受け取らないとかで騒ぎになったが、あれは突出した“事件”でしかなかった。

 今はそんなレベルではないらしい。「宝冠(ティアラ)」「澄海(スカイ)」でア然としていると、
  「寿里絵都(じゅりえっと)」
  「有里羽朱(ゆりうす)」、
  「光宙(ぴかちゅう)」
  「愛人(はあと)」(男の子)
  「羽姫芽(わきが)」(女の子)
  「黄熊(ぷう)」
などというのもあるらしい。マッタクどこまで行くんだ、と思って調べてみたら、空を「アクア」、金星を「マーズ」と英語読み自体がまちがっているケースさえあるそうだ。「世界でただひとり」の思想も罪が重い(「ぴかちゅう」とか「はあと」なんて、中年になってもそんな名前で呼ばれること考えると、虐待としか思えないが……)

 これが、その場であまり深く考えずにとっさにやる行動だったらわかるが、子の名前はじっくり相談して付けるのだろうから、よほど特別な心理状態にあるのかもしれない。しかし、思うに、日本人が外国の名前を輸入する時、(たぶん)音のひびきだけに頼って“失敗”(?)するのは、個人の名前だけではない。会社ぐるみで、つまりトップの立派な大人のお墨付きでやるのは、この国ではもはや伝統だ。
日産『ローグ』は命名ミス?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000017-rps-soci
 
 外国人に笑われる商品名というと「ポカリ・スウェット」「カルピス」が有名だが、日本の企業人が(たぶん)音を優先するために、「?」な名前をつけるのは伝統になったな。これは、外国で、商品を「MAIKO」と呼ぶより罪が重いだろう。

 日本人、「国際化」とか「グローバル」とか、いまだに大好きだが、こういうところは決して「国際化」しないんだな
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2008年02月23日

小説『悪人』が大佛次郎賞を受賞

 少々遅い反応になるが、たいへん気に入ったので以前この日記でも取り上げた、吉田修一氏の小説『悪人』が、大佛次郎賞をとったそうだ。
http://book.asahi.com/news/TKY200801290330.html

 こういう地味だが誠実な仕事が評価されるのは、本当にいいことだと思う。その日本語の表現も、考え抜いた言葉を積み重ねているように思う。言葉が本来「コトの葉」を意味したことをあらためて思い出させてくれる。

 それは、いまの日本の出版状況、とくに小説について見る時、重要で価値があることだと思う。ホッとした。
参考:「文化を越えた新聞小説」
http://dokugo.seesaa.net/article/28965668.html
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2008年02月22日

アメリカの番組CNN

橋に独り

 昨日書いたアメリカの番組CNNについて。

 体調が悪いとき、絞りたてのジュースにお世話になっている。パリには珍しい、絞りたての野菜ジュースを売る店を見つけたのだ。ただし、人参などを洗わずに何本もぶち込む――。

 さて、そこの娘さんがオーストラリア出身であることが分った。フランス語に訛りがあるので、おそらく英語圏出身だとは思っていたが、オーストラリアとは思わなんだ。

 それ以来、行くたびに、英語でよくパリの印象を話し合う(英語が懐かしいのだろう)。先日、何かの拍子にアメリカのCNNの話題になった。もちろん、CNNがいかにアメリカに偏った報道をしているか、である。それは、ここで放映される「ヨーロッパ版CNN」でも、同じである。(いまは、大統領選挙があるとはいえ、それ以外は「イラク」ばかりで、やはりかなり偏っている。)
  「CNNだけ観てると、世界で何が起きているか、まったく判らないですね」
  「そう、十五の時、初めて行ったアメリカでもそう思ったわ。オーストラリア
  について、というか世界にたいするあまりの無知に驚いたわ」
と、笑い話的にいくつも例を挙げて教えてくれた。

 てなわけで、CNNは他の英語圏の人にも評判が悪いようだ。CNNはなにもアメリカで突出して悪い番組ではないわけで、むしろマシな方であろう。しかし、国際ニュース番組CNNにおいてかくのごとし、いわんや他の番組においてをや……。

 たしかに、パリのメトロで見かけるアメリカ人は、その言葉のアクセントだけではなく振舞いからすぐ判ってしまうのだが、それは彼らの行動パターンに染みついた何かのせいなのだろう。「パリのアメリカ人」は、残念ながら、まだ生きてる代名詞であるようである。

 今日は、アメリカは吹雪だそうですが、アメリカ人のみなさん、お元気ですか?

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2008年02月21日

ベルグラードでアメリカ大使館襲われる

 夜、CNNでニュースを観ていたら、セルビアのベルグラードでアメリカ大使館が、デモをしていた群集(若者たち?)に襲われているのが実況で報じられていた。若者たちがアメリカ大使館に火をつけ、建物によじ登ってアメリカの星条旗を引きずりおろし、旗に火をつけるシーンが生で放映されている。(もっとも、同じをシーンを何度も映すので、どこまでリアルタイムかは分らないが。)

 CNNのニュースは、ずっとこれだけ。もちろん、アメリカがコソボ独立を支持したためである。そして、それには裏があるとの国民感情があるのかもしれない。

 不思議なのは、画面のなかに警察隊の姿がほとんど見えないことだ。これだけの「暴徒」(CNN)が外国の機関を襲い、非常な事態になっても、当局のとおぼしき車が一台、大通りを走るだけである。群衆がやりたい放題である。

 これは、セルビア当局に群集とかなり同じ感情があるか、群集のガス抜きを狙っているかのどちらか(あるいはその両方)だろう、と思った。CNNにゲストとして登場したジョージア州立大学の教授も、やはり似たようなことをコメントした。曰く「こんな事態になっているのに、警察隊がまったく見当たらない。そもそも当局が許したデモなのに、当局の反応が遅すぎる。こうした事態が起こると予測できなかったとは、考えにくい……

 やがて、編隊を組んだ装甲車(?)が、サーチライトを揚げて列を作ってゆっくりとやってきた。しかし、ただ通り過ぎるだけのように見える。直後、機動隊のような盾を持った一団が、横一列になって歩いてくるが、大きな衝突は見られない。
“出来試合”だったか――。

 しかし、アメリカがどう出るか――。

 その後、21日付けのインターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)紙を見たが、その直感は当たっていたようだ。セルビアとコソボの国境付近で、国連の管轄するチェックポイントがセルビア人に破壊されたそうだ。しかも、それはかなり組織的なものだったそうだ。国境付近の村では、セルビア人とアルバニア人の混合警察隊から、アルバニア人が追い出されたという。
An ethnic standoff in northern Kosovo
http://www.iht.com/articles/2008/02/20/europe/kosovo.php
 そのIHT紙の一面には、国境付近に“威嚇デモ”のために武器を取って集まったセルビア人グループを、フランス軍がストップさせている写真が載っている。情況は、一触即発へと向かっているようだ。
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2008年02月20日

挑発的な?パリ郊外の若者

 電車のRER線に乗った。席に座ったら、前のほうで音楽が聞こえる。イスラム系の音楽だ。見ると、若者らが席を陣どって、小型のレコーダーを鳴らしている。

 RER線は、パリの地下を貫けて郊外へと走る電車である。パリ郊外の多くには、低所得者層が住んでいる。不幸にして、その“低所得者層”と移民を核にした人種構成は重なっている。それは、フランスという国の現代の発展のありようを物語ってもいる。こうした移民グループが、フランスで、就職の面でも、社会福祉の面でも不当な扱いを受けているのは、周知の事実である。

 アメリカでも、黒人たちのマイノリティーが、公の場で大きく音楽をかけることはある。それは、自分たちの存在を分からしめるための、一種の自己主張であるように思う。しかし、ここフランスでの場合は、ちょっと違うようだ。わたしの観察では、アメリカではマイノリティーたちがもっと団結というか、もっと社会を構成するグループとしての“認知”をされていたように思う。

 フランスの「マイノリティー」は、もっと深刻な状況にあるのかもしれない。たしかに、上でのべた電車の中で音楽をかける若者たちは、自分の文化を主張すると同時に、人の神経を逆なですることをして、もしとがめられれば進んで“ケンカ”を買う、雰囲気にも見えた。

 それは、(たぶん社会的に不遇で不安定な)彼らのうっ積した気持ちの表わすと同時に、挑発的・挑戦的であり、しかも、彼らは想像以上に孤立化しれいるのかもしれない。

参考:
「新しいフランスを」――Diam'sの歌
http://dokugo.seesaa.net/article/44378591.html
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2008年02月17日

アメリカ、また銃撃事件

 アメリカのNorthern Illinois Universityで、また銃撃事件があった。

 直後のCNNニュースを聞いたら、「容疑者」はハンドガン3丁、ショットガン1丁を持っていたという。この数だけでも異常だ。「容疑者」は薬での治療をしていてそれを一時的にやめたらしい。所持していた銃器のうち2丁は、事件直前に購入したものだという。
6 shot dead, including gunman, at Northern Illinois University
http://edition.cnn.com/2008/US/02/14/university.shooting/index.html

 マイケル・ムーアが映画『ボゥーリング・フォー・コロンバイン』で指摘した「アメリカの病理」は、いっこうに止むどころか、それを裏付けるばかりだ。拳銃販売を自由経済活動にゆだねたままだと、これはおさまるまい。

 しかし、それにしても、なんでCNNの女性キャスターってのは、こういう事件の直後でも、オープニングで歯を見せてニヤニヤ笑ってんだろな。

 もうすこし落ち着いた記事
Investigators, loved ones try to reconcile the 2 sides of the Illinois university gunman
http://www.iht.com/articles/ap/2008/02/16/america/NIU-Shooting.php 
Online gun dealer that sold Va. Tech gun unnerved to learn he also supplied NIU shooter
http://www.iht.com/articles/ap/2008/02/16/america/NIU-Shooting-Gun-Dealer.php

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2008年02月16日

クレメンスの薬物疑惑・公聴会

 水曜日に行われた「公聴会」について、議長のワックスマン氏が、公聴会を開いたことを後悔しているという。

 その理由は、クレメンス氏を攻撃する民主党、マクナミー氏を攻撃する共和党という、共和党vs. 民主党がそれぞれ団結しての、たんなる証人への攻撃劇に終始していたからとか。もともとワックスマン氏はこの公聴会を開くことには否定的だったが、クレメンス氏と彼の弁護士が(公の場で無実を主張する機会が得たくて)開くことを主張したのだという。

 この“党派劇”の背後には、クレメンスと同じテキサス出身のブッシュ大統領の影がある。記事は、罪に問われる前に放免になる可能性さえも指摘している。
Waxman Regrets Hearing Was Held
http://www.nytimes.com/2008/02/15/sports/baseball/15clemens.html
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2008年02月15日

Saint-Valentinの夜

昨夜、合気道の稽古を終えて帰るときだった。
メトロの駅に入ろうとして、地下へ通じる階段の下に、なにやら怪しい人カゲ――。

手にはなにやら持っている。こ、これは……。
フランスならば、合気道のうでを実地で試すときが来るだろうとは思っていたが、これほど早く来ようとは――。
身を引き締める。

よく見ると、くちびるの厚いソバカス面――
かつての独テニスプレーヤー、ボリス・ベッカー似である。
手には、ピンクのバラ、一輪。
不安げに、入り口の一点を見つめている。

ああ、今日は「サン・バランタン(バレンタイン・デー)」か。
しかし、おぃおまえ、そんなベレー帽かぶって、時代を間違えていないか?
とは、さすがに言わないが、
たけど、こうして、意中のヒトをずっと待っているつもりか。
現れなかったら、どうすんだろ?
フランス人、けっこう辛抱強いのか?

バ〜ラが咲いた、バ〜ラが咲いた、ピンクのバ〜ラが♪
さ〜みしかったボクの人生に、バ〜ラが咲いた♫
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2008年02月13日

またスト

 サンドイッチショップで昼飯を喰っていたら、眼のまえの新聞に「TVの従業員スト」の文字。

 テレビ局では、フランス国営とTV5 Mondeなど。ラジオでも、 Radio France, Radio France Internationaleがストらしい。
Les salariés de l'audiovisuel public se mobilisent pour sa "pérennité"
http://www.lemonde.fr/archives/article/2008/02/13/les-salaries-de-l-audiovisuel-public-se-mobilisent-pour-sa-perennite_1010788_0.html

L'audiovisuel public en grève mercredi
http://www.lemonde.fr/archives/article/2008/02/12/appel-a-la-greve-mercredi-dans-l-audiovisuel-public_1010560_0.html

 これは、サルコジが「これらの番組からコマーシャルを無くす」と宣言したことに対する対抗措置。これらテレビ広告収入分は、一説に800万から1200万ユーロになるが、サルコジはそれを携帯やネットへの税金でまかなう、としていた。

 最近では、もうストは慣れっこになったくらい普通になった(貴重な体験ではある)。日曜にRERに乗ろうとしたら、「movement sociale(スト)で不規則運行」の表示。月曜も空港の管制官のスト、このところ、今日も地下鉄の一部は(部分)ストらしい。先日も、タクシー運転を自由化しようとして、ストをするタクシーでバスティーユ広場の身動きが取れなくなった。

 それほど、サルコジのさまざまな政策が社会のあちこちで反発を食らってるということだが、支持率も反対が賛成を超えて増え始めている。人に「痛みを分かつ」ことを求めながら、一方で、まず最初に自分の給料を増やしたり、女との金のかかった「蜜月」を大々的に報じたりしていれば、不満が出るのも自然だろう。

 家に帰ってチャンネルをひねってみたが、ちゃんとやってるが、映画などがかかっていた。
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2008年02月11日

巴里での東京キャンペェン

八王子車人形(東京プロモで)

 嗚呼なさけなひことに、数日前に風邪をもらつてしまつた。先づこれはだうもイケなひ、と思つた瞬間から野菜と果物なんぞで栄養をばんばん摂つたが、つゐに“防波堤”の効果もなく、寒気がしてきた。たちの悪ひ風邪のやうで、寒気と頭痛がひどひ。締め切りのある仕事を控へてゐるので、まつたくシャレにならぬ。抗生物質と栄養ドリンクを飲みながら仕事してゐる。

 夕方、気に入つてゐる栄養ドリンクを買ひに、17区のパレ・ド・コングレのマーケット(そこでしか売つてゐなひのである)に行つたら、その上階で「東京キャンペェン」(Promotion de Tokyo.Promotionは「公報キャンペーン」ぐらいの意味)なるものをやつてゐた。

 江戸時代の浮世絵(東京だから広重の「江戸百景」の複製)、簾(すだれ)造り実演、お茶の立て方実演などのほかに、八王子車人形なるものの出し物をしてゐた。「八王子車人形」といふのは文楽のやうなものだが、文楽が人形を3人で遣ふのにたいして、この八王子車人形は1人で、ただし滑車のつひた台車にのつて遣ふのである。

 なかなかのものである。とくに日本の文楽特有の、人形の指先や首から肩にかけてのラインで繊細な感情を表現する技術は、世界に誇れるものではなひかと思ふ。少なくとも、さふいふものは、フランスにはなゐであらふ。まあ、八王子車人形を遣われた方の技量もそれなりのものだつたのであらふが。

 帰りぎわ、パリジェンヌに捕まつて、アンケートに答えさせられたら、そのお礼にもらつたものが、球のプラスチックケースに入つた、都庁のピン。しかも、つひている説明が日本語(つまり都庁かどっかで売ってる小さな土産)。かういふところが、だうもイケなひ。イシハラ氏、これを聞いたらなんとおつしゃるのだらうか。「あんな数も数えられないやつらは、これで充分だ」と云ふのか……
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2008年02月09日

憶測だらけの社説

 おおやけにする文章は憶測にもとづいてはイケナイ、というのは基本だが。そういうことは、社説のようなことでもよくされる。悲しいことに日本のメディアが犯すテキトーさの一例として書いておきたい。立て続けのスポーツネタだが。

 毎日新聞は、時にこういういわゆる“飛ばし”をやるという噂は聞いていたが、社説までするとは公器としてどうかと思うぞ。問題は、下に挙げる毎日新聞の社説だ。

 問題はこうだ。プロ野球のパウエル投手が、オリックスとソフトバンクの両球団と「二重契約」したのではないか、と騒がれている。こういうことは、まず(どんな言い訳であろうと)本人の言い分を聞いて判断するのが、話が簡単であろうし、そもそもスジであろう。が、パウエル本人がアメリカにいたこともあってか、メディアが“突っ走って”報道した。多くは、パウエルを非難するものか、パ・リーグとしてどう裁定するかを論じるというものだったと思う。

 ふたを開けてみれば、パウエルの説明も論理が通っているように見える。もちろん、パウエルが嘘をついている可能性もあるが、それを検証して書く記事と、何の検証もせずに決めつけて書く記事は違うだろう。

以下は、5日午前のパウエル本人の「釈明会見」から。
パウエルの説明によると、オリックスが1月11日に「入団合意」と発表した時は、入団するつもりだった。オリックスから「ビザ取得を早めるために」との理由で統一契約書がファクスで送られてきたため、パウエルはサインして送り返した。

 その後、オリックス側が有利になるように契約条件を変更したいとの打診が数回あった。このため、パウエルは「もはやオリックスでプレーできない」と判断し、1月20日前後に代理人を通じて、オリックスに契約交渉の決裂を通告した。その数日後にソフトバンクから獲得の意思を伝えられ、代理人を通じて正式な統一契約書にサインしたという。
毎日新聞自身の報道から)

 さて、その3日前の2月2日毎日新聞(東京朝刊)の社説の結論部分から。
社説:パウエル投手 二重契約のごね得を許すな

 かつてパウエル投手が所属したオリックスが実績の割に格安の条件で再獲得に動き、そこにソフトバンクが割り込んだというのが背景のようだ。パウエル投手の代理人がオリックスとの正式契約の発効前にソフトバンクに話を持ちかけ、より有利な契約を結んだ可能性も高い。

 選手本人やその代理人が複数球団を競わせ、より良い契約条件を引き出そうとするのは当然だろう。だが、そのために二重契約まで引き起こすようでは日本球界もなめられたものだ。今後の外国人選手との契約にも悪影響を及ぼす。連盟、コミッショナーには毅然(きぜん)とした対応を求めたい。

 選手の獲得をめぐり、フェアプレーの精神に反した舞台裏の暗闘を見せられては、せっかくの球春も興ざめというものだ。
書く論調は高いが、これはすべて憶測だろう(ついでに言うと、2行目は「というのが背景のようだ」ではなく、「というのが事実のようだ」と書くべきだろう。文脈の背景を説明してるのではなく、事実関係を説明してるのだから)。事実、毎日新聞自身が報じている上の「会見」と照らし合わせると、これが一方的な憶測だけにもとづいて書かれていることが分る。「論じる」=「論文調で書く」ことではないのにな。

 昔、高校のときに、国語の勉強に「社説を読め」とよく言われたが、どうにもウサン臭くてだめだった。こういう「押しつけ」も、そこに嗅ぎ取ったのかもしれないな。

参考までに、「パウエルの一問一答」から
Q:オリックスの統一契約書にサインした時点では、オリックス入団のつもりだったのか。
 そのつもりだった。プレーするのがうれしくて興奮していた。だがオリックスはサインした後に、契約内容をオリックス有利に変更しようとした。誠実ではないと思い、交渉決裂を通告した。
Q:ソフトバンクからの獲得意思表示は、オリックスとの交渉中だったのか。
 交渉が決裂した数日後だ。
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2008年02月06日

春、悲し

 朝、起きたら、外でパラパラと音がした。暖かく乾いた風のとおり過ぎる音だ。陽射しも、いつの間にか強くなっている。
もうすぐ春なのだ。

 まだ負けたショックが抜けない。NEペイトリオッツの敗退から、まだ立ち直れない。悪い夢だったんじゃないか、と思えてならない……。スポーツの試合の敗戦でこれほど心を奪われたことは珍しい。

 72年マイアミ・チームのヤツラ、大喜びだったんだろね。

 ペイトリオッツ、スペシャル・チームのエース、ウィリー・アンドリュース選手が薬物所持と未登録の自動車の運転で逮捕されたそうな。踏んだり蹴ったりだなあ。

 SB前からペイトリオッツたたきが続いていたが、これからベリチェックたたきも続くんだろうか。
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2008年02月04日

負けた

負けた。

最後のジャイアンツの攻撃ドライブ、あそこでアサンテ・サミュエルがインターセプトしていれば勝っていたのに……。まさになんでもない、自分に飛んできたようなパスだったのになあ。去年のWRコールドウェイの完全にフリーになってのポロリ(2回)といい、今年のサミュエルのインターセプトのミスといい、なんとも言いようがない。(負けず嫌いのブレディーは、腹の虫がおさまらんだろう。)

しかし、ブレディの長距離パスがあんなに精度が低かったことって、これまであったか? 彼の顔も試合の最初から色をなくしてたし。なんかあったのか? 相手ジャイアンツのディフェンスの予想外の強さもあったろうが。試合がすすむにつれて、勝手が違って思うようにいかないブレディの苛立ちが、画面からも伝わってきていた。

たしかに、NEペイトリオッツ、観ていて、「勝つぞ」というオーラが強く感じられなかった。むしろ、NYジャイアンツのほうに、この「不死身の伝説チーム」を破るのは俺たちだ、という意気込みがヒシヒシと感じられた。ただ、NEのゲームプランニングには「???」と思うことが多かったのも事実。コーチ・ベリチェックの解説が聞きたい。

NEディフェンスのベテラン、ハリソンも、後半になってスピードが落ちるのを狙われていたような気がする(NEのセカンダリーのタックルの甘さは問題……)。背の低いホブスもマッチアップでやられていた(とくに、最後の山なりのパスTD)。ジャイアンツの個々のアタリも強烈だった。
NEの弱点を突く相手の戦略が徹底していた、ということなのかもしれない。相手のコーチングの勝利。
ペイトリオッツ、このオフは、守備陣に手を入れるかもしれんな。

しかし、力が抜けて、何もする気にならない。こんなのも久しぶりだ――、ということは、ボストンとNEファンは今年はスポイルされすぎたってことですかね……。
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2008年02月02日

いよいよスーパーボール

スーパーボール、高まる期待と不安。仕事の合間にも、NFLのホームページを覗いたりしている(むしろ、NFLのホームページを覗くあいだに仕事?)。

コメンテーターの反ペイトリオッツ的な意見や、ペイトリオッツの過去の違反行為を暴きたてる記事がたて続けに出たり、“ペイトリオッツ包囲網”ができてる感じだ。強いものは嫌われるか?

しかしそれにしても、過去にスーパーボールで連勝したチーム(ダラス・カーボーイズとか)が、こんなに否定的な雰囲気に包まれたことがあったかな。なんか変である。

昨夜からペイトリオッツSB優勝Tシャツを、寝るときも起きている時も着ている。
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