2009年12月31日

大みそか

0912クリスマス・シャンゼリゼ2

ゆく人
ゆく年
残る光
よいお年を
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2009年12月30日

シーズンの余興

0912クリスマス1

フランスにも、フランスのクリスマスにも、コマーシャリズム。
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2009年12月29日

クレッシュ

0912クリスマス・ノートルダム1

この時期を彩るクレッシュ。信仰への導き?原点への回帰?
ノートルダムで。
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2009年12月25日

クリスマスの夜に(5)

 雪がふりだしました。家々の赤いやねも、教会の石のたてものも、ひろばの井戸も、白くなってゆきます。教会の塔につけられたカネが、クリスマスの夜がふけたことを、つげました。マーくんは、パン屋の窓を見あげました。中には、マーくんと同じくらいの男の子が、大きなおくり物をもらって、大喜びしていました。となりには、トナカイのついたそりにサンタクロースが乗った絵が、かざってあります。

 マーくんの手には、短くなってほんのカケラになった、金色のチョークが残っていました。マーくんは、とおい昔に会えなくなったお母さんのことを思い浮かべようとしました。上を見あげて、雪のおちてくる空を見つめました。雪が、マーくんのまぶたに当たって、とけました。とけた雪は、涙のようにマーくんの頬をつたって落ちました――。それからしばらくして、マーくんは、さいごのカケラになったチョークで、壁に何かをえがきました。

 それは、大きな大きなソリでした。そして、トナカイを3とう、かきました。大きな大きなトナカイです。それから、大きな毛布を描きました。毛布には、あの大パリデパートで見たロケットをかきました。つぎの瞬間、マーくんの前には、大きな大きなトナカイにひかれた大きなそりが、ありました。そして、そりの上には、暖かそうな青い毛布がのっていました。

 マーくんは、そりに乗りこみました。すると、どうでしょう!!トナカイは、ヒンとないて走りはじめました。そりは、雪の落ちてくる空に向かって、のぼって行きました――。

*************

 数日後のお昼ごろ、クリスマス後の教会でのお祈りからもどってくる人たちは、パン屋エスポワールの前に、男の子がたおれているのを、見つけました。息はしていませんでいたが、その両手には、白くて赤いつばさのロケットの絵のついた毛布が、しっかりとにぎられていました。男の子は、このうえなく幸福そうな顔をしていました。

(世界中の、親のないすべての子たちに)
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2009年12月24日

クリスマスの夜に(4)

 マーくんは、なにをかいていいか分りませんでした。お母さんをえがこうと思いましたが、c小さいころに別れたお母さんの顔は、どうしても思い出せませんでした。
 そこで、しばらく考えたあげく、寒いので、セーターをかきました。すると、黒いあたたかそうなセーターが、足もとにおちました。すぐ、マーくんは、それを着ました。これで、ずっとあったかくしていられる、と思いました。しかし、そのあたたかいセーターは、つぎの日になると、なくなっていました。

 スカートをはいた女の子を、かいてみました。マーくんがえがいたので、あまりかわいいとは言えませんでしたが、ほんの一日、二人でたのしいお話しをしてすごすことができました。

 マーくんは、チョークを長いこと見つめていました。何でも、えがいたものは、本物になります。でも、つぎの日には、消えてしまうのです。どうしたらいいのでしょう?
―― しばらくして、マーくんは、いっしょうけんめいに大きな鳥の肉と大きなパンをかきました。すると、ちょっと形のへんな肉とパンは、本物になりました。マーくんは、ミルクの入ったグラスをかきました。すると、ミルクは、本物になりました。その夜、マーくんは、お腹いっぱいになって、しあわせな気持ちで眠りにつきました。

 つぎの日は、とても寒い日でした。マーくんは、大きなローソクをかきました。すると、オレンジの火のついた大きなローソクが、あらわれました。マーくんは、ローソクの火の上に、手をかざしました。とても、とても、あったかでした。いつまでも、マーくんは、火のついた大きなローソクの上に、手をかざしていました。壁にうつったマーくんの影は、やわらかく幸せそうでした。

 町に、クリスマスが近づいてきました。通りをゆく人は、みな、忙しそうにしていました。でも、美しいクリスマスが、またやって来るので、うれしそうでした。クリスマスには、教会もお店も、三色のリースで飾りつけられるのです。パン屋エスポワールも、大きなリースを飾りつけました。町じゅうが、緑と赤と銀色になるのです。そのころには、この町は、雪もふりだして、とても寒くなります。

 マーくんは、この時期が、好きではありませんでした。お店は閉まるし、みんなおうちに帰って、町には、だれもいなくなってしまうからです。それに、クリスマスのころは、家々の窓が、とてもきれいになって、その中は明るくて、とっても暖かそうで、みんな幸せそうに思えました。一人ぽっちのマーくんは、ますます淋しくなるのでした。
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2009年12月23日

クリスマスの夜に(3)

「さびしそうだねぇ、ぼうや」と、コートのおじさんは、金色のベレー帽の下の目を、軽くほほ笑えませました。そして、また、ブオッホッホッホと、せきをしました。
「お腹が、すいてるんだろう」
おじさんはそう言うと、グフッとおいしそうな息をはきました。そこのレストランから、出てきたばかりなのです。きっとワインやお肉やチーズなど、おいしいものをお腹いっぱい食べてきたのでしょう。
 マーくんは、このおじさんが、同じようにおいしいものを食べさせてくれるのだろうと思いました。そしたら、赤いお肉や白いチーズや、見ているだけでとろけそうなそれはそれはおいしい「チョコレートケーキ」というものを食べられるのです。そんなやさしい人が、おとぎ話のようにあらわれて、マーくんを救いに来てくれたのです。ずっとつらい生活でいじけていたマーくんの心のなかに、ポッと、ろうそくのような火がともりました……。

 でも、おじさんはそこに立ったままで、何もいわず、マーくんをじっと見ていました。「レストランに行こう」とも、食べものを取りだして「さあ、これを食べなさい」とも言ってくれませんでした。
マーくんも、だまっておじさんを見あげていました。やっぱりおとななんて、冷たいひとたちなのです……。
 すると、コートのおじさんは、ポケットから、なにか金色の細いものをとりだしました。
「これを、あげよう」
それは、金色の5センチぐらいの棒でした。

 おじさんは、くるりと背をむけると、石の壁にむかい、何かしていました。もういちどマーくんの方をむくと、ニヤリと笑いました。壁には、なにかツツのようなものが、えがいてあるのが見えました。すると、どうでしょう。そのツツがとび出してきて、銀色の望遠鏡のようなものになりました。
「のぞいてごらん」
おじさんは、言いました。そして、ブオッホッホッホ、とせきをしました。

 マーくんは、こわごわのぞいてみました。すると、いろんな色の、いろんな形のものが、まぶしいきれいな輪になって見えました。ツツを回すと、きれいな輪が生きもののように動きまわりました。
「うわっあっああっーー」
マーくんは、叫びました。
「マンゲ鏡だよ」と、おじさんは言いました。
「まんげきょう?」マーくんは、それがなにを意味するのか分りませんでしたが、きっと、こんなふうにきれいなものを、「まんげきょう」とよぶのだと思いました。

「いいかい、この金色のチョークで、絵をかくと、それが、本当のものになるんだよ」
 おじさんは、ニッと目をほそめました。
「何でも、かいたものは、本物になるんだ」
マーくんは、すごいと思いました。そして、「かいたものは、ほんものになるんだ」と、小さな声で、くりかえしました。

「でも――」
と、突然、おじさんは、こわい眼をして言いました。
「本物になったものは、一日しか、もっていられないんだ」
と、言いました。「いいかい、たった一日だけだからね」と、マーくんの目をのぞきこみながら、念を押しました。そして、ブオッ、ホッホッホー、と大きくせきをしました。

 それがどういうことなのか、マーくんにはよく分かりませんでしたが、
「うん、わかった……」
と、答えて、手にした金色のチョークを見つめました。これで、何でも、手に入れることができるのです。でも、何をかいていいか、わかりませんでした。
 おじさんに教えてもらおうとして、ふりむくと、おじさんは、いなくなっていました。
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2009年12月22日

クリスマスの夜に(2)

 それは、12月の初めでした。12月のあさの、西の丘からふいてくる風は冷たくて、シャツ一枚だけのマーくんは、寒くてしかたがありませんでした。こんな日は、近くの教会の前の広場にあるシイの木の間にかくれたくなります。そこにしゃがんで、頭をひざの上にのせて両手をひざの下で組むと、おなかの温かさがモモに感じられて、ちょっとほっとするのでした。

「ううー、さむいよぅ」と、マーくんは、からだをゆすりました。
「きょうは、なにをしようかなあ……」
 夏だったら、坂を下りていって、スーリール(ほほえみ)橋の下で、魚をとったりすることができます。春でしたら、川の向こうのウーブリ(忘却)の野原で、ウサギを追いかけることができます。でも、いまは冬でした。マーくんの一番きらいな季節です。川はこおっているし、いっしょに遊ぶウサギも冬ごもりに入っているのですから。

 マーくんは、まわりを見わたしました。ふとった男の子が、お母さんに連れられて、パン屋さんで、チョコレートのはいったパンを、買ってもらっていました。その男の子は、マーくんを見ると、あっかんべーをしました。マーくんはつらくなって、それをごまかすために、きのう、町の映画館の大きなかんばんで見た、ロケットのことを思いうかべました。それは、白くて大きくて赤いはねがはえていて、あたまの先が金色でした。マーくんは、「はぁー」と、大きく口を開けて、そのロケットを、それはそれは長いこと見つめていました。

 男の子は、マーくんの目の前をお母さんに手をひかれながら、チョコレートパンをほおばった顔を自慢そうにみせました。お母さんは、自分の子の嬉しそうな顔と泣きそうなマーくんを見くらべて笑いました。二人は、声をあげながら去ってゆきました。
「ちぇっ、おなかがすいたなぁ」と、マーくんはひとりごちました。

 気がつくと、目の前に、黒いコートを着た、背のヒョロリとしたおじさんが、立っていました。あたまには金色のベレー帽をかぶってましたが、それ以外はまっ黒です。「やあ、ぼうやぁ」と、おじさんは金色のベレー帽の下から言いました。そして、ブオッホッホッホ、と黒い唇からせきをしました。
 マーくんは、ちょっと怖くなりましたが、だまっていました。なんて言っていいか、わからなかったからです。むかし、マーくんがまだきれいだったころ、通りをゆく人は、よくそんなふうに声をかけたものでした。
「さびしそうだねぇ、ぼうや」
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2009年12月20日

クリスマスの夜に(1)

 クリスマスの時期にあたり、子供たちの幸せを私なりに願うつもりで、かつて書いた「童話」を、やや手を加えて連載しようとおもう。多忙なのでどうなるかはわからないが、クリスマスまでに終了できればと思う。あいかわらず拙いが、フランスの雰囲気を少しは分かるようになったので、もう少しマシなものになれば、と期待しているが……。

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 冬の寒い夜です。外には雪が深々とふっていて、パリの街は、音ひとつせず、白い冷たい御殿のようでした。
 5才のアメリと7才のリュカは、窓の外を見ながら、悲しそうな顔をしていました。街があまりにもさびしそうに見えたのです。
 ゆり椅子に腰かけていたローおじさんは、立ち上がると二人のところにやってきて、いっしょに窓の外を見ました。
「静かな夜だねえ。こんな夜は、小さな精霊が、出てくるよ」
「どうして?」。アメリがききました。
「だって、あんまり静かすぎるじゃないかね。こんな夜は、精霊も、だれかの話しを立ち聞きしに来るのじゃよ。たった一人で自分の心の声を聞いているには、静かで深すぎる夜だからね」

 それまで窓の外を見ていたリュカが、ふり返りました。その眼は輝いていました。ローおじさんは、それが何を意味するのか、すぐわかりました。
「よし、よし、わかった。じゃあ、またお話ししようかね」
ローおじさんはそう言うと、二人を抱き寄せて、クリスマスツリーのそばに座りました。そして、ローおじさんは、今日のお噺を、はじめました――。

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 パリの西のきれいな谷合いに、コンソラン(なぐさみ)という小さな町がありました。美しい川にかかる橋をわたると、道は石造りの家々のあいだを曲がり、右手に古代の遺跡を見ながらのぼります。その先に、谷を見おろすように、この石の町はたっていました。そこに、マーくんという男の子がいました。

 マーくんは、おかあさんも、おとうさんもいない、みなしごです。いつもは、トリステス(かなしみ)通りとジョワ(よろこび)通りのかどにある、エスポワール(きぼう) パン屋さんのすぐとなりの洗濯屋さんの軒の下にすんでいます。「すんでいる」といっても、ひろってきた段ボールや毛布にくるまっているだけですが。そこは、冬はいつも、洗濯屋さんの排気口から暖かい風が出ていて、とても気もちが良いのです。

 もう何年も、ずっとずっと毎日、マーくんは、歩いてゆく人を見ながら、通りにすわっていました。あさは、よろこび通りに日がさしますので、その通りにそって立っている塀の前にすわります。午後になると、かなしみ通りのほうに陽がさしますので、その塀の前にしゃがんだりしています。マーくんは、そこにしゃがみながら、エスポワール(きぼう)パン屋さんのシマシマのひさしの向こうの空を見上げるのが、好きでした。空は、高くて、きっとこれまで行ったことも、見たこともない街々の上まで続いていって、そこの空とつながっているのです。そこには新しい街が広がっているのです。そう思うと、なにか、心があたたかくなってくるのでした。

 道ゆくひとは、マーくんのいつも同じものを着て、髪がボサボサの汚らしい姿が気にいらないらしく、顔をそむけたり、ものを投げつけていったりします。ゴミをあさっているマーくんに、ほどこしをあげるふりをして、ちぎったバゲットをぶつけて楽しむ人もいます。でも、マーくんには、他にどこにも行くところがないのでした。それに、パン屋さんと洗濯屋さんはやさしくて、ときどき食事を分けてくれるのでした。
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2009年12月19日

シャンゼリゼのライトアップ

0912クリスマス・シャンゼリゼ1

恒例、シャンゼリゼのクリスマス飾り。
急に寒くなったせいか、人ごみも少なめだ。

しかし、星のように、涙のように、木々を滑り落ちる
光のしずくは、美女の首元に輝く宝石のようだった。
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2009年12月17日

雪景色

09年12月雪景色1

朝、カーテンを開けたら、パリは雪景色だった。
石の街に、白い粉が、音もなく降ってくる。
マフラーをした人々が、白い息を吐きながら、通り過ぎてゆく。

街はちょっと上品に見える。
冬にみられる、パリの別な顔。
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