土曜日の午後も、ニュースによれば、パリの街の通りは、教育改革に反対するデモで高校生や大学生で溢れたらしい。
その他のデモも、この週末から月曜にかけてパリであった。ガザ攻撃に反対するデモはずっとあり、先週は、同様のデモがヨーロッパ中で行われたと報じていた。それとは別に、ブッシュ米政権の「グアンタナモ基地収容」を批判し、オバマ新政権にその中止を呼びかけるデモである。グアンタナモ基地に収容された「容疑者」と同じオレンジ色の服を着たメンバーが何人も、手錠に繋がれたまま歩き、最後に檻の中に入る――というシーンをニュースは報道していた。
オバマ新大統領に関するものは、パリでは、表面的には静かなものである。オバマ氏の精悍な写真が載った雑誌の広告や、これを機に商売で一儲けしようという「オバマ商品」の広告が、街に貼られているくらいだ。就任式前日の今日になって、ニュースは、アメリカの「興奮」(おそらく多くは、初めての黒人大統領であること)、ヨーロッパ各地からの「安堵」「喜び」(多くは、ブッシュ政権に終止符が打たれることに対する)が伝えられた。
「ユーロ・ニュース」を観ていたら、日本の映像も流れた。それは、オバマ氏の顔の「被り物」を作る工場の映像だった。日本でのオバマ新大統領就任を祝い方はこのようである、とでも言うように――。それは否応なく他の国のニュースと比較されてしまって、どうにも情けなく見えてくる……。
「オバマ被り物」を楽しげに報じる似たような記事は、朝日新聞にもあった。新聞は同時に、国会で民主党の議員が首相に漢字が読めるかとマジメに質問をした(!)と報じていたが、その「情けなさ」は、この「国会議員」の幼稚さと、みごとに呼応した。この重要な時期に……。この政治家にしてこの国あり――。そしてこのメディアにしてこの国あり――。
先週末、フランス政府は、TV、ラジオ、インターネットでの「反ユダヤ的な表現」を取り締まることを決めたという。イスラエルのガザ侵攻(攻撃)以来、各地でユダヤ人攻撃が起きているという。先週の木曜日、パリ郊外で、顔を覆った二人連れが、ユダヤ人の若者を反ユダヤ的な脅しをした上で刺したという事件が起きた。世界の他の国は、「今そこにある危機」と同時進行形で進んでいる。
http://www.iht.com/articles/2009/01/16/europe/16elysee-FW-409718.php
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