2007年07月04日

「フランス語の壁」法案

 時どき昼飯を喰う、近くのレストランでのこと。

 ここは、ドイツやウィーン風のソーセージ定食が安くて美味い。たが、わたしが行くと、いつもサラダ(これもなかなか旨い)とソーセージをすべて一つの皿に一緒に盛って来る。他の客はといえば、みなサラダは小さな皿に盛って出すのである。一種の“犬飯”あつかいである。まあ差別かもしれないが、ソーセージもたいへん美味いし、何より値段が手ごろな
10ユーロほどなので、あまり気にもせずよく行くのである。パリでは、昼飯でも、ちゃんとした食事ならば、14,5ユーロはあっという間にしてしまう。

 ところが、なんと今日は、二つの皿に別々に給仕してくれた。なぜだろう、と考えたら、昼飯を待ちながら読んでいた記事がこれだったのである。
Immigration : la France met en place la barrière de la langue
http://www.liberation.fr/actualite/societe/263749.FR.php 

 これは、つい先日(
627日)「リベラシォン」という新聞に載った記事。政府が、フランスに来る外国人にさらに厳しくフランス語とフランス的価値観についてのテストをしようという法案を通そうとしていることを報じている。もちろんこれは、サルコジの移民政策の一貫と見ていいだろうと思う。簡単にいうと、ある程度フランス語と「フランス(共和国)的価値観」を理解していなければ、滞在に必要な書類も金銭的補助もしませんよ、という内容。

 
つまり、フランス政府が「言葉の壁」を作ろうとしているということだ。だが、これはすでに、フランス人の言動からして驚くほどのことではない。彼らのフランス語を話すことを当然視する姿勢、フランス語ができない者にたいする態度ったら、ないからね。法規があろうがなかろうが、フランス語を話せない者にたいするジャケンな扱いは、もうすでに「壁」みたいなものだ。

 
フランス語のテストというのは、これは他のヨーロッパ諸国(たとえばドイツ)などでも行われているので驚きもしないが、問題は「フランス(共和国)的価値観」の理解度をどうテストするか、ということだろう。方法以前に、それがテストというものに適当なものかどうか。たとえば、フランスの3大スローガンの一つ「自由」をどうテストするのだろうか。「自由」というものを枠にはめることもできないだろう。思想統制になる危険もあるだろうし。危険な考え方、というよりバカじゃないかと思う。

 
この記事のことを知り合いのフランス人に言ったら、そんな法案が通されようとしていることは初耳で驚いていたし、やはり「そんなテストをしたら、フランス人の考え方を足元からすくうことになるだろう」と言った。
posted by ろじ at 00:00| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | フランス・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月22日

大統領選・第一回目

大統領選第一回・投票風景1.jpg 外出して歩道を歩いていたら、少し先を、ミニスカートの若い女の子が自転車を止めて、スタスタと歩いていく。なにやら書類を確認しながら、近くの小学校の方へ。小学校には投票所がある。投票するのだ。見てて良い気分に。

 
ノートルダム辺りを歩いてみたが、ノートルダム裏の公園から、サンジェルマン・デュプレあたりにかけては、この良い天気に誘い出されたように、多くの人々が出ていた。食事に入った中華レストランでも、選挙のことを口角泡を飛ばして議論する若者たちがいた。こんな光景は、日本ではないだろう。

 
夜、開票速報。サルコジ30,9%、ロワイヤル25.4%。ちょっとホッとする。しかし、バイユーの18%に続いて、極右のル・ペン氏が11%も票を獲得した。この国民は、10人に1人は極右なのだと思う。

 
チャンネルはF1F2が大統領選関係の討論会。F3は、『大統領』というタイトルの映画(なんだ?)。ジャン・ギャバンが出ている。F3は、なんなのだろう。F1F2はサルコジ派で、F3は反サルコジの骨のあるチャンネルといわれているが、サルコジが勝った時のために、あえて報道番組を流さなかったのだろうか?あるいは、日本のお晦日の『赤穂浪士』、アメリカのクリスマス・イブの『素晴らしい世界』みたいに、毎回、大統領選の夜はこの映画を流すとか? 

 夜、同じ話を繰り返しやる
CNNに飽きてチャンネルを回していたら、Paris Premierというチャンネルで、なんと日本の相撲を放映している。な、なんだ? 
 「Sumo, KYUSHU BASHO  2006」だそうだ。フランス人のアナウンサーが「栃東」と発音できず、「トシアズーマ」なんて言っている。それはいいんですが、なんで、また?
 良く見ると、画面の左上に「さよなら、大統領」。今のシラクは大の相撲好き。アアなるほど、それで……最後に、シラクにサービスをというわけか。なかなかオツなことをする。
posted by ろじ at 00:00| パリ ☁| フランス・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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