2010年01月24日

黒トリュフ

CIMG7676_s.jpg

これこそ、冬の贅沢、冬のフランスの楽しみ
――黒トリュフ。
品札に、「ペリゴール産、100グラム、160ユーロ」。

その下に、「アルバの白トリュフ 100グラム、450ユーロ」
とあるが。
天下のペリゴール産でも、白トリュフにはかなわない。
それでも、また喰いたい、黒トリュフ……。

昔、産地でものすごい安いのを目にしたんだが。ものを知らなすぎた……。
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2009年02月01日

ウサギ料理を試す

 昨日は、ついにウサギ料理をした記念すべき日だ。数日前の予告を実行したつもりだが、どうなったか?――

 市場で比較的小型のを手に入れ(大きくては失敗した時に悔しい)、その場で、肝臓以外の部分(悲しげな目つきをした頭も)を取り去ってもらい、さらにブツ切りにしてもらう。肝臓もとってもらおうとしたら、隣にいた客が「そこが一番美味しいのに」と、このあまりに無知なアジア人の暴挙を嘆くので、持って帰ることにしたのである。

 さて、市場では、同時に新鮮なタイムとジャガイモと、おおぶりの紫色のキノコ(名前は忘れたが日本では見かけない物)、それにベーコン、ついでに前菜用にロカマドール産の山羊のチーズも奮発した。家に帰って、ブツ切りの山を二つに分ける。一つはロースト用、もう一つは翌日のビール煮用である。ウサギは細い骨が沢山あるので、特に骨の多い前脚からアバラにかけての肉をビール煮用にした。一方、太ももを含む後ろ脚と腰の辺りはロースト用である。

 ロースト用肉を、塩、コショウした後、ベーコンで巻く。これは、ウサギの肉というのはパサパサしているので、乾かないようにするためだそうだ(調べたのである)。これにタイムの房を一つ抱かせて、オーブン用のフライパンに置く。その周りに、ジャガイモを置く。このジャガイモが出る脂を吸ってくれる。さらに、その周りにキノコを置く。ジャガイモとキノコにも軽く塩。これで、180度で15分ほど焼き、あとは余熱で少々。

ワイン・ベルジュラック 本当はもっと正しいレシピがあるのだろうが、これでも、信じられないくらい美味かった。鶏肉よりプリプリしていて、やや臭みもあるが、思ったよりも軽い。脂が染み込んだジャガイモも、モノがいいのだろう――こんな旨いジャガイモは食べたことがない。前菜に買ったチーズも狙いどおり、きつ過ぎないやんわりした旨さ。数日前、ドルドーニュ産の「ベルジュラック」というワインを見つけて、敬愛する『シラノ・ド・ベルジュラック』の土地のワインだと興奮して買ったのと良く合うようだ。ドルドーニュ地方というのはロカマドールから程ないところ、いわば親類の土地柄だから、当然なのかもしれない。ワインは、わずか4.5ユーロ。これでも、農水省の「銀賞」を取っている代物だ。フランス在の贅沢は、こんなワインに出会えることじゃないだろうか。

 ビール煮は、肉を白ビールに一晩浸けておいて、カブ、人参、エシャロットなどと煮た。ちょっと脂っこい感じがしたが、これも極めて旨いスープが出来上がった。ビールは煮る時に入れてもいいのかもしれないし、クサミ、脂っこさを抑えるために、もう少し強いビールでもいいのかもしれない。今度やってみよう。

 市場で手にいれたもので、こんな素朴な、いや野蛮な?料理で至福の夕食――こっちの舌がお粗末なせいもあろうが、星付きレストランに行く経験にも負けない“贅沢”だと思う(行けない負け惜しみだと言われるだろうが)。
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2008年09月25日

季節のヨーグルト

季節のヨーグルト1

 この季節に限らないが、パリではフランスのいろいろな地方のヨーグルトが買えて、とても楽しい。ここに挙げたのは、(左から)サボア、リモージュ、バスク産のもの(厳密にいうと、バスク産のは「ヨーグルト」ではないが)。リモージュのヨーグルトは、この季節のブルーベリー入り。

 どれも、とても素朴で美味しい。こういう食文化に触れられて幸福だと感じている。
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2008年08月13日

渡仏2周年記念のワイン

 パリに来てもうすぐ2年になる。その2周年記念に、去年サン・テミリオンで買ったやや古いワインを開けることにした。

 Chateau Larcis Ducasseという作り手のグラン・クリュという高級なワイン(もちろん、おのれの懐具合で買える範囲のもの)なので、朝、抜栓し、しばらくおいて置くことにした。栓を抜いて、グラスに少し注ぎ、香りをかぐ……。何回かかいだ後、口に含んでみた――。サン・テミリオンはカベルネ・フラン種やメルロ種のブドウが主体なのでビロードのような舌触りといわれるが、これはなんと言ったらいい感覚だろうか。静かにしっとりとしたから喉に広がる、深いふかい感覚。赤い液体が体のすみずみを幸せにしてくれる力強さと同時に、もの思いに耽らせるような落ち着きのある味わい。

 これまで買って飲んできた安ワインが子供だましに思えるような、大人のワインだった。「ハイ、小癪なまねばかりして、どうも済みませんでした!」と謝りたくなる。

 もともと、このために先日マルシェで買っておいたチーズの他に、できれば良いバゲットを用意したかった。それには趣向として、うわさに聞く「パリ・バゲット2007年コンクール1位」の栄誉を勝ち取ったバゲットもおもしろいと思っていた。ところがその店に何度電話しても出ない。なんせこの時期だ、バカンスか?

 疲れていたので諦めようと思っていたが、ワインを味見して気が変わった。こりゃ、スゲエ、良いバゲットでなくては申し訳ない!!ともかくも、その店へ。案の定、バカンスを利用した改装中。うーむ、では「プランB」。2006年1位の店へ。ここもバカンス中。諦めかけたところで、近くに「カイザー」のパン屋を発見。入って行って、バゲット・トラディッショナルはあるかと訊くと、「あと10分かかるけど、いいの?」と言う。もちろん待つことにし、焼きたてのバゲットを持って帰ったのだった。

 優れたワインと、焼きたてのバゲットとチーズと。これだけで満たしてくれる食文化は、そうはあるまい。
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2007年12月05日

アメリカ人が好きなシャトーヌフ・デュ・パプ

 シャトーヌフ・デュ・パプは、ローヌ地方南部の土地だ。“南国”プロヴァンス地方の大都市、アヴィニョンから北に位置し、そこからも遠くない。14世紀、ローマ法王は、フランス王との緊張関係の結果、アヴィニョンに住んでいた。その今も残る法王庁宮殿の大きさは、1万5000uと、尋常なサイズではない(訪れると、フランス革命の際に壊された跡が痛々しい)。
 
 しかし、法王ヨハネス22世の時、アヴィニョンの暑さを嫌い、郊外にあったローヌ川左岸の奥まった場所に別荘を建てた。そこが、「シャトーヌフ・デュ・パプ Chateauneuf du Pape (法王の新しい城)」と呼ばれた。

 名ワイン、シャトーヌフ・デュ・パプは、ここでできるワインだ。地中海性気候に恵まれ、ローヌ地方の中でも一番平均気温が高く、雨が少ない。そんな恵まれた気候に加えて、石・砂・砂利・赤土などが混じった南部でも一、二を争う硬さの土壌のおかげもあって、良質のブドウが採れる。

 そのブドウから、酸が少なめだが繊細な粒子を持ち、甘みが多いわりにアルコール度が高い、色の濃い力強いワインができる。年月がたって熟せば、ブルゴーニュのポマールっぽくなるとも言う(そんなもの飲んだことないが)。ただ、ブドウを13種類品種までいろいろ混ぜ合わせてワインを作れるので、味・香りともさまざまで多くの良いワインがあるという。

 この上質なワイン、アメリカ人が眼をつけて買いあさった歴史がある。アメリカ人のワイン評論家、ロバート・パーカーJrは、シャトーヌフ・デュ・パプを「ローヌのボルドー」と呼んで絶賛した。結果、シャトーヌフ・デュ・パプの値段を異常に吊り上げたらしい。

 何週間か前、フランス南西部にあるワイン産地のサンテ・ミリオンに行った。街に真ん中にあるワイン屋に入ると、店主が親しく話しかけてきた。かなり若そうな男だが落ち着いていて、その落ち着きの中にワインについての情熱と知識がにじみ出てくるような人だった。もとイギリス出身だが、サンテ・ミリオンが気に入って住み着いたのだという。(彼はじつに親切な男だった。話しているうちに、サンテ・ミリオンについてのデグステ(ワイン講座)をしてくれるといった。翌朝、行ってみると高価なワインを出してサンテ・ミリオンを判りやすい言葉で懇切丁寧に解説してくれ、しかも、こちらから一銭も受け取ろうとしなかった。)

 その彼に、「外国からはどこの人が多いですか」と訊くと、アメリカ人と日本人という答えが返ってきた。アメリカ人の場合は「ロバート・パーカーのせいですか」と続けて訊くと、「ええ、でもそれは、シャトーヌフ・デュ・パプの方が影響が多いでしょう。アメリカ人はボルドーも好きだが、シャトーヌフ・デュ・パプを買う多さは尋常でない」、というようなことも言ったのだった。

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2007年12月01日

味を学ぶ

 フランスの秋はキノコの時期である。ワインと秋のキノコ、チーズの組み合わせは、とても楽しいものなのだそうだ。この秋は、市場でもキノコをあまり見ないような気がするが。

 ワインやキノコに限らず、味や香りについて上達するには、きっと、味や香りについての「記憶力」が良くないといけないのだろう。まあ、当たり前のことだが、ところが、いままで、 意識的にアタマでそう考えたことがなかった。もともと記憶力が弱いわたしにとって、味や香りというのは、
子どもの頃から、もっと肉体で覚えるものだった。

 子どものとっては、お母さんのいる台所にテクテク歩いて行くことと「美味しいもの」の味や香りが、頭の中で一緒になってるのかもしれない。しかし、わたしには、味や香りは、それ以上に運動的なもののように思う。

 わたしの記憶力は、運動や動きに関するものだと強い。たとえば、野球やバスケットボールの試合など、TVで見ていると、個々のプレーを1ゲーム分まるごと全部ほとんど覚えてしまったものである(今は、やってないので、できるかどうかわからないが)。おそらく、子どもの頃からの運動癖で野山を走り回っていたせいで、小脳が発達していて、記憶もそこを介すると強いのだろう。それに反して、試験前にただ記憶するというのは、子どもの頃からまったくダメだった。

 ワインの講座に出始めた頃、香りが一種の「運動的な感覚」として捉えられると、あるいは捉えられそうな時は、その香りの記憶もうまく行ったように思う。けっきょく、学習のポイント・コツというのは、そういう覚え方についての自分なりの傾向がしっかりしてくるということかもしれない。

 だから、もしかしたら、キノコ採りとかしたら、キノコの香りを良く覚えるのかもしれない。

 けっきょく、食ってのはそういう「環境」のこと(料理を作る側は、まさにその「環境」を造り出して、その中にいるのだ)で、テーブルに出てきたお皿、グラスを口にするだけではダメなのかもしれない。
 じゃあ、ワイン造りでも始めるか・・・・・。
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2007年06月30日

コート・ロティと鈴木清順

Wine-Guigal 1.jpgワイン教室上級編。「上級編」といっても、こっちは、ワインの基本的な分析さえもおぼつかないレベルなので、アップアップである。 


で、今日は、「コート・ロティ編」。なんでも、先生はこれに惚れてソムリエになったそうで、かなり思い入れが強いんだそうだ。それほど「ポゥーとするほど、なんとも言えず素晴らしい」ものなのだそうだが、(おそらく初めて)テイスティングして、その感動が少しだけ分ったような気がした。

 

コート・ロティは、Ampuisを中心とするローヌ河左岸で造られるワインである。ローヌ河というのは、かなり急な傾斜の谷間を流れる。その斜面の高度150メートルくらいから300メートルほどの所で獲れるワインだそうだ。このあたりは夏は日射が激しい。とくに南に面した斜面は、強い日差しが当たる。その激しい日差ゆえに「ロティ rotie(焼かれた)」という名がついたのだそうだ。しかも、ただ暑いばかりでなく、山間にあるので、山の北風が流れてきて熱がコントロールされ、その微妙な気温が維持される。

 

上に述べたように、谷あいの限られた地域にしかできないので、ブドウもたくさんできない。だから、このワインは希少だ。さらに、ここはローヌ河の最北にあるためブルゴーニュに近くてブルゴーニュ産ワインに似ていることもあり、ブルゴーニュ産ほど高価でないワインを探していたアメリカ人が買い占めた(1999年がピークだったそうだ)。その結果、非常に人気が出て、手に入れるのが本当に難しくなった。先生によると、売る方も「まったくこっちの足元を見て、他の(ケース)と抱き合わせでないと売らない」のだそうだ。


テイスティングしてみて、そのスゴサが、少しは分ったような気がする。よく、ブルゴーニュ産ワインは“女王様”、ボルドー産は“王様”と言われるが、コート・ロティは、男性的と女性的の双方をあわせ持ったような複雑さがみごとに調和していると思った。何本か試したが、総じて、タンニンが抑えられていて、品やシルキー(絹目のような細やかさ)さ、フローラルさやしなやかさがあり、同時に、たくましさ、野生さも(ワインによっては土っぽさも)ある。それらがどれも、静かな深みの中に落ち着いている感じがする。

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2006年05月05日

フレンチシェフへの道

体に疲労が残ってることもあり、暇にまかせて、塚本有紀さん著『パリ食いしんぼう留学記 ル・コルドン・ブルーの日々』を飛ばし読みした。

タイトルどおり、ヨーロッパ最高の料理学校ル・コルドン・ブルーで、フランス料理と菓子づくりを学ぶ奮闘記。小気味良い筆致に、好感をもった。

なんだかフランス料理が作りたくなってしまった。「食べたくなった」ではない。「作りたくなった」である。(できもしないのに。)

一念発起した! で、買い物に出発。

さて、まずだいじなワインは、ロマノ・コンティを……なんて買えるわけないから、Pay D'Ocの安赤ワインでと。

チーズは、A.O.C.のセル・シュル・シェール……なんて手に入らないから、安売りの、えせカマンベールをと。粉にして――。

メインは、黒トリュフ……なんて手に入るわけないから、白マッシュルームでと。ついでにスカリオン(細ねぎ)を。そして、肝心な隠し味、レッドペッパーも(鷹の爪でいいや)。

高級フォアグラ……なんて、いや、体に良くないから、同じ内臓なら、これまた安売りの魚介類、アサリを。

で、フレンチバゲットを――せめてこれだけは、それらしいものが欲しいが、ないんだよなあ。上手いパンが。ダメじゃん、これじゃ。(神戸のビゴさんのところに行くしかないか……。)旨い米がなくては日本食が作れないがごとしじゃ。

さて、まず、にんにくを焦げないように弱火で軽く炒めた後……
鷹の爪を加えます……
その後、アサリを軽く火を通して、フレンチ風に赤ワインを注ぎます……
(もちろん、味見に、ぐびぃぐび〜。フランス流だ、わっはっは)……
小さく切った白マッシュルームとスカリオンを、まぶします……。
カマンベールを、軽く振りかけます。
蓋をして、30秒……どうだ!?
さあ完成――食す!

みごと……
ふしぎなアサリの酒蒸し、いっちょ上がりじゃ。
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2005年09月16日

ブルゴーニュ・ワインとコレット(改訂版)

先日書いたモエレ沼公園に行った時のこと。夕食に駆け込んだレストランで飲んだ、良く冷えたブルゴーニュの白ワインが忘れられない。

まだ暑さの残る夕べの公園を歩き回り、汗ばんで、喉が軽く乾いた身には、そのほんのり野性味のある爽やかさがありがたかった。疲れた体に、新たな力を与えてくれるようだ。

ブルゴーニュ・ワインは、そんな野性味のあるフレッシュさが持ち味なんだそうである。モエレ沼公園の夜の「海の噴水」の光の饗宴といい、その夜はついていたことになる。

冷えたワインの入った グラスの外面を
黄金の涙が 流れていく
透きとおる ほおを伝って 
たどり着いた 首もとで
黄金の涙は 思い出の湖をつくる
そんな言葉が、思い浮かんだ。

ブルゴーニュ・ワインといえば、ブルゴーニュ生まれのコレット(1873〜1954)の書いたものが有名だ。フランスでは、子どもにもグラスの水にワインを一適たらして飲ませたりするもんだが、コレットは、なんと3歳の頃からワインをそのまま飲んだ「名人」である。ワインについて多くの文章を書いた。

ブドウの木、ワインは、大いなる神秘そのものである。
ただひとつ、植物の中で、ブドウだけが、
その土地の本当の味わいというものを、わたしたちに知らしめてくれる。
なんという忠実な翻訳!
つかみとった土の秘密を、ブドウは、その房の実を通して、この世に明かしてくれる。

La vigne, le vin sont de grands mystères.
Seule, dans le règne végétal,
la vigne nous rend intelligible ce qu'est la véritable saveur de la terre. 
Quelle fidélité dans la traduction!
Elle ressent, exprime par la grappe les secrets du sol.
   「ワイン("Vins")」『監獄と天国(Prisons et Paradis)』 (1932)所収

最初の詩のようなものは、ぼくのいい加減な即興だが、このコレットのエッセーの後半に出てくる「黄金の涙」という詩句を借り、コレットに敬意を表したつもりで作ったのだった。
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2005年02月07日

メランコリック・イーティング

昔卒業した大学の近くに行ったので、
その当時フラつき歩き回った界隈に行ってみた。

よく食べた食堂Mが、まだ建っていた。
この店は、明治以来ずっと続いているというのがその誇りらしいが、
サービスは極めて悪かった。
明治以来、ずっとそういう風に学生を扱ってきたのだろうか。
金のないわれわれにとって、安いのだけがとりえと思えた。

目の前に来ると、めっきり新しくなっている。
もと建っていたボロ食堂の跡には、小奇麗なビルになっていた。
上の階は貸しているのであろう。
一階は車庫になり、食堂は外から階段を上った二階にとびらがあった。

入ってみると、昔のような面影はなく、まず食券を買うように注意された。
中国人か韓国人らしき女性が、水を乱暴に置いてゆく。
食事が終わって茶を飲んでると、
別に混んでいるわけではないのに、食膳を取り去るように持ってゆき、
すぐ出るように促された。

その無愛想さだけは昔のままで、少しおかしくなった。

そのあたりには、まだ、古いアパート類が建っている。
冬など、食後にその辺を彷徨し、
家庭にともる、暖かそうな灯の明かりを羨んだものだった。
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2004年08月02日

へんな蕎麦屋

用事で行ったある場所の近くに「手打ち蕎麦屋」があった。
夕食に近い時間だし、ちと気になる風情なので入った。

おやじが、一人、蕎麦を打っている。
眼を会わすと、お互い軽いお辞儀をした。
値札を見ると、手打ちにしてはどれも安い。
能書きには、全て国内産そば粉を使用、とある。

蕎麦を食い終わる頃、どちらともなく話を始めた。
もともと蕎麦屋の家に生まれたが、蕎麦屋になるのが嫌で、和食の道に進んだそうだ。
しばらく長野の料亭で働いていたが、急にまた蕎麦屋をやりたくなって、東京に出てきたという。
変わったおやじである。

蕎麦は、どのくらい打つと一人前になりますか、と訊くと、
まあ、3ヶ月ほどで打てるようにはなりますが、2年はやってもらわないと人には出せませんね、と答える。
加水が一番難しいのだそうだ。その部屋の湿度、温度に合わせて水を加えねばならないと言う。
「特に、夏はエアコンが入っているので難しいです。本当は室温を15度に保たないといけないんですが、できゃしません」という。

新しい手打ち蕎麦屋ができると、他の蕎麦屋が“偵察”に来るんだそうである。
「そういう方は、ざると温かいのを両方注文なさって、まず盛りを食べて、
その次に温かいのを食べ、またその後で盛りを食べるから、こちらにも分かります」と、眼をクルクルさせて説明してくれる。
スパイというより、蕎麦屋は向上心が旺盛なのだと言う。

蕎麦の実の良いものががどこで取れるか、蕎麦を粉にする過程など、「旨い」話が聞けた。
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2004年03月17日

桜餅

前にも書いたように、アンパンにはまっています。
日本は、こういう和菓子類になると、天国であります。当たり前ですが。

んで、最近は、新しいものにはまってます。桜餅です。これがまたウマい。じゅるる。

ローソンというコンビニに行ったら、風変わりな「桜餅」があったので、
買って来て食った。
まん丸くて、表面がみょうにゴテゴテしている。ふん、ローソンめ、桜餅という名前
だけ借りて、勝手なもの創りやがったなー。しかし、ウマいの〜、
と、勝手なことを言っていたら、これは「道明寺」とも呼び、関西では、桜餅とは
もっぱらこれのことを言うそうだ。
ローソンは、ダイエー系なので関西風なのだそうだ。

といわけで、またも懲りずに、「酔眼妄語」に桜餅物語を書きました。

http://www.memorize.ne.jp/diary/72/41937/

お読みいただければ甚幸です。
posted by ろじ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 食い物・飲み物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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